『第2回空き家見学会』報告。


 
2017年5月21日(日)に『第2回空き家見学会』を開催しました。

五月晴れの朝、午後からの見学会のため、物件のお掃除から。
今回は第1回の見学会では見れなかった話題の空き家、『パラダイス』(後述)が直前で見学できることになり、わくわくしながら物件の中を確認していく。お掃除といっても、危険な箇所がないか、見学通路に邪魔なモノが置いていないか程度に留めます。この見学会では空き家に残っているものも含めて見てもらうのが醍醐味でもあるので、片づけ過ぎは禁物。

午後1時半、一般見学者の皆さんが25名、それに県と市の職員さん、信大の学生さん、取材の記者さん、そら屋のメンバーの総勢40名ほどにもなる大所帯で出発。さながら遠足のようです。

最初の空き家に着くまでにも、見学物件とは関係のない、「空き家っぽい」建物の前で自然に足が止まります。さすが、空き家に興味を持って参加された皆さんです!
空き家物件1軒目は、ふつうの住宅。空き家としてはとても綺麗で直ぐにでも住むことのできる物件です。こちらは第一回空き家見学会の報告を参照ください。
そして2軒目は本日初披露となる『パラダイス』です。『パラダイス』とは、元スナックの青い壁の建物『パラダイス』とその隣、さらにそのまた奥に建っている建物群のことで、<そら屋>メンバーで勝手につけた呼び名。広いので各自自由に出たり入ったりしながら見学してもらいました。ご近所の方々も興味深々、次々に出てきてこの建物のことを教えてくださったり、空き家見学会に興味を持ってくださったりと、話に花が咲きました。

次に向かったのは元中華料理屋の『一の家』さん。こちらも第1回空き家見学会の報告を参照ください。そして道を挟んだ斜め向かいにある元々長屋郡の一つであった建物へ。長屋郡の他の建物は既に壊され、駐車場になってしまい、唯一残っているのがこの建物。最近では事務所として使われていたようです。中に入ると天井が低く、廊下も狭いので、先に入った方たちとすれ違うのもやっと。ギュウギュウになりながら、建物奥まで進みます。参加者の皆さんのワクワク感が肌で伝わってきました。

今回は空き家見学に加え、実際に天神のまちで空き家を活用し、セルフリノベーションしてつくられた店舗2軒を見学させてもらいました。

先ずはスペイン料理店『壺屋(つぼや)』さんへ。ここでは店長の矢杉さんから実際のリノベの様子など、お話を伺うことができました。矢杉さんは信州大学の卒業生。松本で暮らしたいと住居を探す中でこの物件と出会ったそうです。そして床や壁、電気工事や水道の配管工事、ドアのステンドグラスや看板まで家族で協力しながら1年かけて造りあげたそう。「仕事をしながら休みの日に来て改装工事をやる日々が1年続きとても大変でした」と苦労されたお話を伺いましたが、出来栄えはほんとうに素晴らしく、矢杉さんの表情も晴ればれしていました。6月からオープンということでこれからが楽しみですね。

次に向かったのは同じ天神通りに昨年4月にオープンしたアートギャラリー&カフェ『awai art center』。こちらもオーナーの茂原奈保子さんにお話を伺うことができました。茂原さんも偶然にも信州大学の卒業生。東京などでキュレーターの修行をした後に松本でギャラリーを開くために戻ってきて、この物件と巡り合いました。ご主人と一緒に自分たちで解体~仕上げまで、時には友人や大工さんの手を借りながらつくりあげたそうです。オープンからちょうど1年ですが、もうすっかりこのまちになくてはならない存在になっていますね。

全ての見学が終わり、再び深志神社に戻り、ここで解散。皆さま、お疲れ様でした!
見学会はこれで終了しましたが、その後、希望者との相談会、夜には懇親会まで、盛り沢山の1日でした。



因みに、みんなが集まっているこの空き地、第1回空き家見学会の時には建物が建っていました。何だか寂しい気持ちになりました。この後どんな建物が建つのでしょう?

文:横山

 

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